フィルムのデジタル化

2015年3月30日公開

フィルムカメラのデジカメ化は頓挫の様相を呈しているが、フィルム写真のデジタル化は順調に進行している。

デュプリケータを設置したのは昨年の6月のことで、デュープ専用機材としてNikon D600とスピードライトSB-700も健在である。これまでに20本以上のポジを撮ってデュープしてきたのだが、フィルムセッティングなどの結構面倒な作業がまた楽しい。

導入当初、D600のベイヤーセンサーとDP3 Merrill のFoveonによるデュープの画像を比較して優劣をどうのこうのと書いたことがあったが、結論としてはデュープ画像は100%で見るものではないということだ。フィルムに記録された解像感を超えた画像は得られるはずもなく、ピクセル等倍で鑑賞してもねむく粒状感も顕著である。デジタルで撮ったものとの比較ではデジタルには敵わないということが改めて分かっただけで、写真は適当なサイズにプリントして鑑賞したほうが楽しいと悟ったのである。しかしこれは35mmポジの解像感の話であって、66・67判サイズのフィルムであれば以前例を示したように解像感の出来が全く違うのであるが。

フィルムのデジタル化は一旦ワークフローが固まれば色々トライすることもあまりなく粛々と撮っていくだけであるのだが、レタッチは必須であり精進していければ幸いである。今後は最近の実写例を別途ボチボチ載せていくことにする。

DSC_3521

Pentax LXによるポジサンプル、D600でデュープ クリックで100% この景観は好きなので、通り掛ると必ず一枚は撮る

 

▪️フィルムのデジタル化機材

デュープ機材

設置場所に苦慮していたデュプリケータであったが、今は専用にラックをあてがい落ち着いた。さらにレベル調整が元々備わっている機構だけではやりにくかったので、レベラーを介してカメラを取り付けている。 

デュープ機材2

 マンフロットのギヤー雲台を所有しているのであるが、サイズが大きすぎてカメラを取り付けるとベローズには入らないので、安価なレベラーにした。ギヤー付きで小型の物があれば良かったのだが、これでも操作性が大分改善されたので、ストレスも減ったのだ。あとはスライドレール部を精密に動かせる機構があればピント合わせも楽になると思うのだが、コスト高となりそうなので今は保留である。

フィルムホルダーも少々ガタがあり、フィルムが傾くときがある。10万そこそこの機材ではこんなものかもしれない。