■ フィルムカメラのデジタル化(一歩前進編)

2015年11月16日公開

途中頓挫していた本テーマは、1つの課題のために放置状態であったが、一つの方向性を見出すことができたので完結することするはずであったのだが、、。まだまだ先は長い。それでもまだ諦めていないのである。
残留課題はイメージセンサーの位置合せの問題であった。現在の構造ではセンサーの受光面が撮像面に届いておらず、無限遠のピント合わせができず、ファイダーとのピントもズレている。これが解決できず頓挫していたのだった。
フランジバックにセンサー距離をいかにして合わせるかという課題については、すでに検討したようにLXのフイルムガイドレールを削っても不可能であることは判っている。これ以上ミラーボックス内へ侵入するとLXのシャッターに干渉する距離より深くしなければならない、つまり限界にきていることから生じている。
頓挫したとはいえ、何とかならないかとずっと頭の片隅に残っていたのだが、最近になって良い方法を思いついたのである。それは、レンズの無限遠ピント調整をいじってセンサー側に弱冠移動するという方法である。これは、マウントアダプタ経由でミラーレス機にM42レンズを装着して撮った時に、無限遠のピントズレを発見し調整した経験をしたのがきっかけである。ただし、レンズの後ろ玉をマウント内へ侵入させると、今度はミラーと干渉する恐れがあるのでこれが可能なレンズは限られるかもしれないが、とりあえずチャレンジしてみたのである。
元々この企画はフイルムー眼レフをデジカメ化するという極々個人的な取組みであるので、つまり万人うけすることはどうでも良いので、レンズ側に手を入れることは十分アリと考えるのである。更に、カメラ本体にはなるべく手を掛けないという方針にも合致しており、ガイドレールを削るなどの手荒な方法も一度は試みたのであったが、本来は避けるべき手段であった。
レンズに手を掛けるということは、もはやその個体は本来のKマウントには使用不可となるわけであるが、デジカメモドキLX専用レンズと考えれば良いと納得してのことである。元より色々なレンズをつけ替えて楽しむためのモドキとまでは考えていなかったので。ただ、そうはいっても二本ぐらいはレンズ交換して楽しみたいので、モドキ専用に更にTAKUMARを手に入れることになったのだが。(苦笑)
また、レンズを調整してフランジバック無限遠時のピント位置を少々長くするということは、フォーカシングスクリーンも同様に位置調整が必要となるわけであるが、これをいじると通常のKマウントレンズは使えなくなってしまうのである。されどターゲット用のLXは削ったりの荒業を施すわけでもなく、再びフィルムで撮ることも無いであろうから(フィルム用は別にもう一台あるので)、モドキ専用とすればいじる(調整?)ことは許されるであろう。

これで全て上手くいきそうと思う反面、LXのフォーカシングスクリーンの調整範囲に対しては懐疑的だったのであるが、思った通りほんの少ししか調整できず再び課題が残る結果となってしまった。

これにより、またまたしばらく頓挫ということであろう。

一旦、現状の最終形は以下のようなものとなった。

 

◇ PENTAX LX デジタルモドキ(一歩前進編)

SMC TAKUMAR 35-F3.5のピント調整により、ライブビューによる無限遠撮影もできるようになったのであるが、新たな課題が残りまたまた頓挫の様相である。前回頓挫したということでそれでももう少し見てくれを改善しようといじっていたところ、またまたFPCケーブル切れを誘発させてしまいバラしたままに放置していたのであるが、今回少々前進するということで取り付け構造を見なおし再組み立てを行った。あまり変化していないが、部品取り付けを真面目に固定したと言ったところである。

_DSC0203

液晶モニターは設定時のみ使用することとし、フィルムカメラ感覚を残したいということで通常運用では取り外す予定としたたためカバーもそれに対応と思ったが、現行としてはライブビューによる撮影しかできないので当面は設置せざるを得ない。今の所ファインダーは飾りということである。

_DSC0200

_DSC0197

_DSC0198

LCDがなければ、まずまずの出っ張りと思ったのだが、、。

_DSC0196

相変わらずのテープどめ

_DSC0199

_DSC0201

ライブビューで撮影できるとはいえ、ミラーアップしないとビューは表示できないので、かなり面倒な操作でのみ可能ということである。

※ 追記 2015.11.22

LCDのテープ止めは可搬時に落下しそうで良くないので真面目に固定化し、ついでにLX本体を通常の個体へ変えて装着した。また、LCDも黒ボディのC3の物に変更したので、合わせて画像を追加することにした。

_DSC9081

テープ固定からネジ止め固定に追加改造

_DSC9082

使用したLCDはコーティング劣化著しい物だった。この企画には特に問題ない

なお、現状で無限遠撮影は次のような動画の感じである。

ちなみにこの動画を撮った時の撮影画像はこれ。

等倍では解像感としてはソフトな印象であるが、ピントは来ていると思う。

SONY DSC