■ フィルムカメラのデジカメ化LX7号機編

2017年8月7日公開

デジタル部の厚みを少しでも薄くするための方策として、裏ブタの両面に部材を配置すべく、エミュレーターは内側に配置できるようプリント基板を改版して製作したのであった。これを、K2、MEFに早速使用し、この方法による製作が有効であることが確認できたので、本来のLXにフィードバックすることにした。ただ、製作済み機をリメイクするのはやめて、新たに製作することにした。一旦出来上がったものに下手に手を入れると、ロクなことにならないという経験則からである。(笑)

これまでに製作してきた3号機(トップ)、4号機(右サイド)、6号機(左サイド)、そして今回の7号機である。違いは外観からはわからないが、色々経緯を経て中身は少しづつ異なる。4号機以外はArduinoをやめオールインワンのエミュレータを採用している。3号機は現在の構造(部材の裏ブタ直搭載方式)にした最初の機体であったが、センサー削りのために中をいじったためか旧型のエミュレータインタフェースが故障したため(不幸にもFPCが切れた)、今更インタフェース部のみの手作り再製作をする気がしなかったため、最新のエミュレータ基板に入れ替えて実装し直している。また、6号機はしばらくダイヤルスイッチなしの状態であったが、現在は取り付けている。

 

 

■ LXデジタル7号機

LXの7号機目である。先に実施したK2、MEFバージョンと基本構造は同じである。

LX6号機製作時に発注したカバーがもう一個あったため、製作は割とすんなり進行した。今回のLXは、温存してきた美品クラスのうちの1台を充てた。もはや本体への過激な改造は不要となったので、気が楽になったことも幸いしている。とは言っても、全く無改造ということではない。シャッター信号用の配線替えは、現在は次のようにしているのである。NEXの露光開始を早めるために、フォーカルプレーン信号ではなくモータドライブトリガー信号を取り出すため、もともと裏面のデータバック端子に出ているFP(フォーカルプレーン)信号を、ワインダー用端子に出ているMDT信号へ配線替えを行なっているのである。

ただし、底面カバーを開けることによりLXの特徴である防滴シーリングを壊してしまうので、素直に底面のワインダーコネクタから信号を取り出せばこの改造も不要になるのである。一応ワインダーも所有しているので信号取り出しを検討してみたときもあったが、せっかくLXの風格が気に入っているのにデジカメのバッテリーグリップのようなものが取り付くのは、やはりデザインとして全く受け入れられなかったのである。

今回は、LXバージョンの集大成ということになるであろう。