▪ フィルムカメラのデジカメ化(YASHICA ELECTRO 35 GX編)

2018年7月16日公開

国産コンパクトレンジ機のデジカメ化第三弾はヤシカである。

歴代のエレクトロ35シリーズの中でもGXを選んだのは、デザインが好みなのと良く写るといわれたレンズが搭載されているからである。他にFCというのも入手しているのだが、レンズも普通で持った感じがチープな印象だったので、GXにしたわけである。さらにMCというのもあるのだが、本来ピント合わせが楽しくてレンジ機にハマっているわけであるので、MCは目測機なのであえてやる意味もなく、さらに小型すぎてさすがに無理であろう。よって、ディスプレーで飾っておくことにした。

そもそもこれらヤシカのような国産コンパクトレンジ機を知ったのは、少し前にdigiFilmと称したクラウドファンディングによる開発が注目され、ヤシカのエレクトロ35という機種を知ったのがきっかけである。それで往年のコンパクト機に興味が湧き、最近のこのようなシリーズとなったわけであった。ところで、その後開発の方はどうなったのかな。

この個体は他のコンパクト機同様入手直後はいかにもジャンクでかなり外装の汚れが酷く、清掃しがいのあるブツだった。ファインダーなどは向う側が見えないほど汚れていたのだが、まず最初に清掃に励んだら意外にもクリアになったのである。汚れが酷い個体ではあったが、それでもシャッターは動作しており電池を入れると一応露出も変化していることは確認できた。ただ、巻き上げに引っかかりと異音がありおもしろくなかったので、少々分解して原因を突き止め修理したのであったが。修理はこの時代のジャンクを扱う上で必須である。ピカールで軽く磨くとそこそこの状態になったので、やる気が出たということである。

本機はコンパクト機とはいえ、これまで手がけた1970年代のコンパクト機の中では一番大きく小型一眼レフ機並みなので(何がコンパクトなの??)、使用するデジタル部は選択肢が多く助かる。とはいえ、今回もNEX−C3にした。C3の在庫がまだあったからである。

 

 

■ YASHICA ELECTRO 35 GX編

これまでのコンパクト機同様、クリーニングからスタートである。

モルト除去と清掃、裏ぶたの貼り皮剥がしということになるが、これが劣化によりボロボロで一気には剥がれなかった。まあ中身は見えないので、適当に妥協したのである。

エミュレータは定番(今回は4次ロット製作分)がそのまま使用でき、取付構造もレフ機と同様にした。

C3の制御基板の搭載。レリーズ信号の配線、電源配線。今回は部品としてのNEXーC3がピンク色だったので、どうせ部品なので色は気にしなかったが、ダイヤルだけはピンク色となった。外から見えないのでまあいい。

カバーは内作で、実はCLの試作機からの転用である。CLは外部へ発注したカバーに交換したので、試作カバーが余っていたので流用したということである。

GX側の追加工。シャッター信号取り出しはレリーズボタンの上下機構から得ている。

一旦、完成。Color YASHINON の写りに期待したいと思うのである。

2020/4/30追記

裏面カバーを変更したので、最新画像を追加。