■ フィルムカメラのデジカメ化(MINOLTA CLE)

2018年9月4日公開

MINOLTA CLEである。

以前、Leitz minolta CLをやった際、「これはできないか」と手渡され借用していたものである。この機種は少し調査してみると全くの電子制御方式であるのがわかったので、これまで取り組んだ機械式のようにシャッター同期信号が取り出せるか全く不明であった。そのため、借り物には手を出せないのでいつものように自分用機材が入手できないと検討もできないと思っていたのである。しかしCLEは中古市場では高価な物が多く、これまでのように簡単に入手できず数ヶ月保留していたのが、最近ジャンク扱いという名目で比較的安価に出ていたのを発見したので早速入手して実行したのである。結局はジャンクではなかったので非常にラッキー!!

 

5100使用のLeitz minolta CLとのツーショット

 

■ MINOLTA CLE偏

今回デジタル部として使用したのはα5100である。在庫があるのと、CLと同等にしたかったので採用した。

これまで複数台手がけてきたのだが、デジタル部にα5100を使用すると、積層部品(SDカードスロットや放熱器)が分厚くなるので、全体的に厚みは妥協しなければならないのが不満である。LCDの厚み分も合わせて他機種を使用した場合より2mm程度厚くなるのだが、印象はずいぶん違う。解決策のアイデアはないわけではないが、後日やってみようと思っている。

5100の制御基板はSDカードスロットと放熱板の厚み分、結構ぶ厚くなる。

更に、SDカードの取り出しのためのカバーの構造的な工夫が必要になる。まあそれでも、一旦は完成させること優先させている。

CLEというカメラは、ネットにおいても中身の詳細については余り情報がなく、当初は分解も難しいと感じたのである。また色々検討するには最悪壊しても良い自分の個体が入手できるかが問題であったが、ようやく願いが叶い分解し内部の調査を行うことができた。

注目するのはシャッター同期のための信号を作り出すメカ機構の様子を探る事であったが、実際に見てみると顕著な構造はなかったのである。電気的なスイッチのような物がメカの奥深くにあるようで、これは難しいかなと思った次第である。ただ、制御は半押しで測光、全押しでシャッター駆動用ソレノイドの係止を解除し幕が走るという電子回路の動作になっており、むしろ最近のデジカメの回路に近いことがわかった。それならと、オシロであちこち当たって見たところ、良い信号が取り出せることが分かり進展したということである。

半押し、全押しの各信号とも電気信号で出ていることがわかり、インタフェースしやすいし、信号は軍艦部の前面に基板の端子が出ているので、そのまま配線を接続し取り出せば良い。ロジックの論理もLOWアクティブだったので、間に反転回路なども不要で非常に都合が良いことがわかったのである。

ただ、これらの信号は電圧レベルであるので、そのまま無頓着に5100の制御基板と接続するとCLEの電子回路から5100の制御基板へ電流が流れ込み基板を壊す恐れがあるので、ちょっと工夫が必要ではあったが。

シャッター同期信号の取り出しに目処が立ったので製作開始と意気込んだのだったが、よくよくみると軍艦部からデジタル部へ配線を通す経路が見つからないことに気が付いたのだ。で、少々手荒な加工となった。

スプロケット室へ軍艦部から穴を開けて配線を通すことにした。実はこの方法は、最近のコンパクトレンジ機シリーズで採用済みであったのだ。

更に、バッテリーのコネクターが干渉して、バッテリーがフィルム室に収納できないことが判明した。で、これも加工した。

削った後、タッチアップしている。

こんな所を削ったのは、CLEが初めてである。

これでバッテリーも収納できたのである。

シャッターエミュレータはCLの最終機同様、パワーダウンモードを盛り込んだバージョンと同じである。

あとはこれまでと同様に組み上げる。

今回はSDカードへのアクセスのためにカバーも開く構造を採用している。

電源を入れ、動作の確認して終了。実写してみてセンサーの位置を確認、微調整して完了となる。

手製板金のアラを隠すために、いつものように仕上げにレザーを貼ってみた。

【追記】

もう少し薄くしたいと検討した結果、ブログページに掲載した通り1.5mm程度改善したので追掲載。

2021年2月追記

これまで最終形を載せていなかったことに気づき、新たに掲載。