フィルムカメラのデジカメ化(NikonS3フルフレーム編)

2022年4月公開

NikonS2を実施した後に、それまでの流れからフルフレームでできるかなと思い、どうせやるなら機種はS3でと物色していた矢先に、知合いよりS3でフルフレームでできないかという打診を偶然頂いたので、取り組んだ次第である。

それで、長らく検討してきた本編もようやく動作確認できるまで完成したので、掲載するものである。

ベースのS3ボディは二重像の視認性に難ありということで安価に入手できたのであったが、測光用プリズムを試しに清掃してみたら二重像の視認性が改善したため俄然やる気が出たのであった。

横幅に関しては何とか部品は収まりそうということはわかったので、ボチボチと進めていたのである。

試し撮り画像を掲載。50mmF2にて。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

■NikonS3(フルフレーム)

フルフレームに関してはすでにライカM4で実施済みだったので、基本的な実現性の見込はあり、課題は実際に部材をどのように搭載するかが検討の中心であった。

デジタル部の部材はα7で、イメージセンサーの搭載可否をまず確認し、その後基板類の搭載可否、バッテリーの搭載可否、フィルター類のマウント側への搭載可否、、などが課題のメインテーマとなった。

まずはイメージセンサーのサイズ感であるが、何とか搭載できることを確認し裏ぶたを加工した。

S3の裏ブタもS2やCLと同じような裏面底面一体で外れる構造のため、全体的にCLと同じような構造とした。今回もライカM4フルフレームのように、裏面カバーは左右ではなく上下に開く構造にせざるを得なかったのである。LCDの取り付けや、ダイヤルスイッチを外出しにする都合を考慮してのことである。

実際にセンサーを乗せてみた画像。APS-Cとは面積の占有度合いが半端でないことがわかる。ちなみにこの裏面カバーは仮のものである。本ちゃんは手配中。

次に部材の搭載である。α7の基板類は大きく、背面に配置した場合高さが足りず下部がはみ出るのである。

これはライカM4時と同様に、底面に下駄(スペーサーカバー)を履かせることでクリアすることにした。バッテリーの収納の課題もあるので都合が良いと考えたのである。

このカバーは、板金や真鍮削り出しバージョンなどを試作してみた結果、やっぱり真鍮削り出しがよいということに落ち着いた。少々コストが高くなるが、質感には代え難い。

当初の外観は、こうなる予定であったのだが。。。

ただ、最終的には、バッテリーの収納のために高さ寸法を増したバージョンを再製作して採用することになるのだが。

あとはライカM4の時と同様な構造を加工、製作するだけである。

とは言え、色々あり、スンナリとはいかないのが、この取組みである。

シャッターエミュレータの搭載は、少々偏った位置になった。これは、SDカードスロットの位置と関係があり、重ならないようにしたかったからである。重ねると分厚くなるのはライカで確認済みであるので。

基板類は、間にブラケットを挿入して、エミュレータを避けて取り付けている。これもイメージセンサーのフレキケーブルの配線長との兼ね合いで、位置がほぼ決まっているので、自由には配置できないのである。

こうなると、S2の時のようにバッテリーをパトローネ室へは収納できず、べつの方法を検討せねばならない。結局、底カバー内が候補とせざるを得ないのであった。

ただ、ライカM4の場合のようにバッテリーを改造するのは今回は避けたいとの思いがあり、カバーを大きくすることになった。それで、収納はボディ底部とした。

おかげで随分大柄な印象にはなってしまったが。

 

ちょっと印象を変えるため、ビニールレザーを貼ってみたがもう一つかな。(汗)

あとはシャッター同期信号の取出し方法についてだが、ボディへの改造は軽微にしたいので、今回はいつもとは違う方式とした。

シャッターボタンに連結されている上下機構を利用してプッシュスイッチで受ける方式とし、ボディ内底部のカバーへ穴を開けて伝達している。

<画像追加>

カバーを戻せば、元に戻せるのがいい。

スイッチは、小型のプッシュスイッチを採用している。

スイッチは裏ぶたの底部に取り付け、内部カバーの穴を経由してシャッター上下機構の動作を伝達している。

裏ぶたへの加工は元々前提として行なっているので仕方ないが、裏ぶたの予備があればそのまま付け替えるだけで元に戻せるのである。

この縁切り構造により、デジタル部とボディを分離できる構造にできるのである。

フィルター類はマウント側へ設置している。これはライカM4フルフレームと同様な考え方である。

別途、手配していた裏面カバーも入荷し、組み上げていったん、撮れるようには完成した。