■ フィルムカメラのデジカメ化 OLYMPUS 35 DC

2018年6月11日公開

オリンパスのレンジ機でレンズ固定式のコンパクトなボディーである。以前ジャンクで見つけたのだが、綺麗な個体でありコンパクト機とはいえ手に持ってみると質感もあり、店員に聞いてみると不動とのことでディスプレイにしようと連れ帰った次第である。

もともと部屋にカメラを陳列することはホコリが付くのでしていなかったのだが、ディスプレイとしてしばらく置いていたのだ。それを毎日眺めているうちにデジカメ化してみたくなったのだ。理由は、良さそうなレンズがついているので撮ってみたいと思ったのと、CL1号機のデジタル部をNEX-C3からα5100へ変更したため、C3のデジタル部が一式残っていたのを役立てたいと思ったのである。

それで探していたら35DCの完動品が見つかったため、早速入手し改造してみたのだ。不動品ではどうしようもないので。

 

ジャンク(左)と完動品

 

■ OLYMPUS 35DC偏

コンパクトなレンジ機で、レンズ固定式、絞りもシャッタースピード設定もなく自動露出のみ、レンズシャッター搭載と、今までに経験のない機種である。歴史は知らないし、さほど興味があったわけでもなかったが、少し調べると、良いレンズが搭載されていて、良く写るカメラだったようだ。

CL1号機試作時の部品が一式残っていたので、そのまま流用した。CLよりさらにコンパクトで、流石にスペースはキチキチである。

シャッター信号の取り出しは定番方式。ただ、チョッとトリッキーな構造のため当初は手こずったのだが、何とか撮れるようにできたのである。35DC特有の動作仕様のためこれまでのようにすんなり撮れないこともしばしば起こる。完全自動露出機であり、露出が最適でないとシャッターが動作しないのである。当時としては親切設計であったのであろうが、この用途には向かない機能である。カメラボディとデジタル部を同期する現在の方法では、シャッターボタンを押すとデジタル部は露光開始してしまうので、35DCが適正露出でないと判断しシャッターが動作しなくても、その都度真っ黒画像を量産してしまうのが楽しくない。

まあ今回はやってみました的な趣向ということで、良しとする。

今回は移植作業に近かったので、ほぼ1日で完成。