Pentax KXのデジカメ化

およそ3年半前にフィルムカメラのデジカメ化を思いついたのは、学生時代に買ってもらったPENTAX KXをデジタルとして蘇らせられないかと考えたのが発端であった。それから色々あり、今は自分のKXは残念なことに残骸となってしまっている。

これまでの成果により、当初の目標が達成できる目処も立ったということで、いよいよ本来の終着点へ向けて着手した次第である。中古機も入手済みであり、最終はKXにしなければならないと決めていたのだ。自分の残骸以外には、いづれやろうと1台入手済みであったが、スレも多くシャッター音や巻き上げ感触は良くなかったのだった。最近ようやく比較的綺麗な出物を見つけたため、その気になったのである。と言っても難あり品とのことである。ミラーアップレバーが機能しないというもので、他の動作は一応問題なさそう。外観は一箇所盛大な傷が目につき、しかもKXロゴのそばの目立つ位置にあるのが惜しいが、他はこの時代のものとしては綺麗な状態である。また、久しく聞いていなかったKXのシャッター音が、意外にも良いことに気がついたのであった。最初の1台目の時は変な反響音がして、テンションが下がったのであったが。また、ミラーアップレバー動作不良とのことであったが、ちゃんと動くことも確認できた。ちょっとトリッキーな操作となるのを知らないのではないのかな。

KXもマニュアルメカ駆動機であるので、実現方法はNIKON F2と同様な手段を使用できる。おかげで、これまでの成果の全てを完全に注ぎ込むことができるのである。エミュレータも最新のプリント板化したものを使用することができたし、残骸と化してしまった我がKXも裏蓋の部品利用ではあるが一部復活できたのが嬉しい。

シャッター信号は、F2方式である。F2同様、外部にはシンクロ接点しか出ていないので、KXをやるには方法を検討せねばならないと以前からわかっていたが、F2をやったおかげで目処は立っていた。

他は、基本的に同様な構造となる。F2では巻き戻しレバーの構造が複雑で、今の所引っ込めることができずじまいであるが、KXはこれまでと同様の手段で解決できている。

機械加工が主で、基板への部品実装は別として電気配線はほとんどしなくて良い。いずれ板金も発注したいと思っているが。従って、トピックスに掲載するにも特筆すべき事項はないのだ。

これで、当初の目標は達成できたのが感慨深い。