ゾーンプレート写真
前回ピンホールとゾーンプレートについて書いたのだが、ケンコー・トキナ社からピンホールは発売されておりこれも所有している。さすがにメーカ製であるので作りは良く、ホールはコーティング膜のレーザー加工によるものと思われ、ホコリが内部に入らないのが良い。これをNIKON用は別売のマウントアダプターで取付できる。PENTAXの方は、ピンホールが42mmネジであるのでM42用Kマウントアダプターにより取付ることができる。

PENTAX用(左)とNIKON用
ピンホールによる画像はボヤけた味わいが良いのだが、ホールがいかに真円であるかによりシャープさが決まる。前出の「師匠」は、このピンホールの製法を半導体製造技術により微細加工しているので、より真円に近い作りを実現させている。もう少し師匠の著書から引用させてもらうと、ピンホールとゾーンプレートの構造は次のようになっている。位相型の場合、SEM(走査型電子顕微鏡)でないと詳細を見ることが難しい微細さである。

ピンホール

振幅型

位相型2L

位相型4L
各部の寸法はミクロン単位の加工を要するので、機械加工では実現しにくいのだ。特に位相型ゾーンプレートに至っては深さ方向への段差のある精密加工が難しいとのことで、半導体製造工程以外では不可能ということだ。
マウント構造は以下の通りで、カメラにマウントできるよう設計されている。
それぞれの作例を著書からもう少し引用してみたので、参考まで。
ピンホール(上)、振幅型ゾーンプレート(下) 位相型ゾーンプレート2L(上)、位相型ゾーンプレート4L(下)